2014年10月21日火曜日

【生物】微生物・細菌の構造とか①

2015年2月28日までの日数:130日

第100回薬剤師国家試験まであと130日
物理・化学・生物の基礎科目大事!うん大事。

■微生物

生態系を構成する生物には生産者(植物とか)、消費者(動物とか)、分解者(微生物とか)がいますよって。
このサイクルの中で微生物とか窒素固定細菌硝化細菌脱窒素細菌とかの窒素細菌は重要ですよって。
このへんはだいじょうぶなハズ。

■原核細胞と真核細胞の違い

原核細胞(細菌)真核細胞(真菌・原虫)
核膜なし
染色体(DNA)は核様体として存在
核膜あり
複数の染色体が存在
染色体外DNAプラスミドミトコンドリア、葉緑体DNA
細胞膜ステロールを含まないステロールを含む
呼吸系酵素細胞膜に存在ミトコンドリアに存在
リボソーム70S(30S+50S)80S(40S+60S)
ミトコンドリア
小胞体
ゴルジ体
リソソーム
ペルオキシソーム
なしあり
細胞骨格なしあり(微小管など)
細胞壁構成成分ペプチドグリカン
(※マイコプラズマは細胞壁を持たない)
動物:なし(原虫も)
植物:セルロース、ペクチン、リグニン
真菌:β-グルカン、キニン
※青本③(薬ゼミ編集、改訂第三版) p.578より引用

■理論問題を解いてみる①

第86回 問52
哺乳動物細胞と真菌細胞の特徴に関する記述のうち、正しいものはどれか。2つ選べ。

  1. 染色体は哺乳動物細胞の核に存在するが、真菌細胞には存在しない。
  2. 細胞壁は、真菌細胞には存在するが、哺乳動物細胞には存在しない。
  3. 哺乳動物細胞と真菌細胞は、どちらもミトコンドリアを持っている。
  4. 小胞体は、哺乳動物細胞には存在するが、真菌細胞には存在しない。

正答は 2、3 です。
上の表に照らし合わせれば楽ちん、簡単なお仕事ですね。

■細菌

■原核生物である細菌の構造

だいたいサイズは0.5〜2μm。思ったより大きかった笑

核様体

核膜なしで細胞質中にむき出しの環状二本鎖DNAをもつ。(核様体)
細菌のDNAにイントロンはないよっと。

プラスミド

核様体とは独立した自立複製するプラスミド(DNA)をもっているものもあるよ。
薬剤耐性因子(Rプラスミド)とかはこれ。

リボソーム

30Sと50Sサブユニットからなる70Sのリボソームをもってる。

細胞膜

脂質二重膜構造。構成成分にステロールを含まない。いろいろな機能がついてて多機能な細胞膜ですよ。

細胞壁

ペプチドグリカンが主成分。(N-アセチルムラミン酸N-アセチルグルコサミンから構成)

鞭毛

フラジェリンタンパク質が重合してる線維がぐるぐる。とても素晴らしい最先端な移動用器官。

繊毛

グラム陰性菌の細胞表層にある鞭毛よりも細くて短い繊維。組織にくっつくのに使うらしい。

莢膜

細菌細胞の表層構造。境界が明確なら莢膜。明確じゃなければ粘液層。細菌を守ってる。

芽胞

クロストリジウム属やバチルス属のグラム陽性桿菌がつくる完全防御形態。守りは固いけど、何もできない。あ、トランセル状態だ。(初期ポケモンネタ…)

細菌の種類

いろいろあるから省略。

細菌の毒素

内毒素(エンドトキシン)外毒素(エキソトキシン)
所在グラム陰性菌の細胞壁外膜構成成分菌の増殖とともに細胞外に分泌される
組成リポ多糖(リピドAが毒性本体)タンパク質、糖タンパク質
易熱性・耐熱性耐熱性一般に易熱性(タンパク質だからね)
毒性比較的弱い一般に強い
備考グラム陰性菌に特有である。・抗毒素抗体が存在する。
・トキソイド化が可能。
・グラム陽性菌、グラム陰性菌に存在する。
※青本③(薬ゼミ編集、改訂第三版) p.593より引用

リポ多糖はエンドトキシンショックを起こすことがあるよ。

■理論問題解いてみる②

第96回 問50
細菌の毒素に関する記述のうち、正しいものはどれか。2つ選べ。

  1. 内毒素は、グラム陽性菌外膜に存在するリポ多糖である。
  2. ウェルシュ菌のα毒素は、ガス壊疽を引き起こす。
  3. ボツリヌス毒素は内毒素に分類される。
  4. ジフテリア毒素のAフラグメントは、ADPリボシル化活性を有する。

なんじゃこれ…ってのもあるけど、まず内毒素グラム陰性菌の細胞壁外膜に存在するリポ多糖なので間違い。
ボツリヌス毒素外毒素(ボツリヌス菌が産生している毒素)なので間違い。

というわけで、正答は 2、4 なのだけど。
グラム陽性嫌気性桿菌のウェルシュ菌は毒素(α、β、ε)の産生パターンでA〜E型までいるらしいです。A型菌はα毒素を産生してガス壊疽を引き起こすよってことで。
ジフテリア菌が産生する外毒素であるジフテリア毒素はAフラグメントBフラグメントに解離するらしい!
で、Aフラグメントペプチド伸長因子EF-2をADPリボシル化してタンパク合成を阻害する。

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