2014年10月20日月曜日

【薬理】対象酵素と薬物と適応症①

2015年2月28日までの日数:131日

第100回薬剤師国家試験まで131日。。。
こんな時期にブログ始めるとか正気の沙汰じゃない気もしますが、国家試験問題とか解きながらの雑感を。

薬理の基礎・酵素に作用するお薬

理論問題を解いてみる①

第87回 問122
次の薬物-影響を受ける酵素-適応症のうち、正しいものはどれか。2つ選べ。
薬物影響を受ける酵素適応症
1ピリドスチグミンコリンエステラーゼ筋ジストロフィー
2ランソプラゾールH+, K+-ATPase十二指腸潰瘍
3アロプリノールキサンチンオキシダーゼ痛風
4カンデサルタン シレキセチルホスホジエステラーゼ緑内障
5オザグレルトロンボキサン合成酵素高血圧症

この手の問題は詳しいところまでちゃんと知ってないとミスっちゃう(カンで答えた時の正答率低い系問題)なので苦手なのです。

ひとつずつ。
ピリドスチグミンコリンエステラーゼ阻害薬ですね。アセチルコリンの作用を増強して効果発揮。重症筋無力症の治療につかう薬ですね。ちなみに経口で使います。
ちなみに重症筋無力症の診断薬は作用時間の短いエドロホニウム

今調べて知ったこと。
筋ジストロフィーは骨格筋が破壊されて筋力低下が起きる疾患で根治療法は無いらしい。
いや、知っとけよって話ですね。

次!
ランソプラゾールは代表的なプロトンポンプインヒビター(PPI)。プロトンポンプがH+, K+-ATPaseだって分かれば良いかと。H+の分泌は胃の壁細胞ですね。ぼくも実務実習で胃を痛めた時はお世話になりました。笑

アロプリノールキサンチンオキシダーゼ阻害薬で痛風に使用する薬。
最近だとフェブキソスタットっていう、非プリン系のキサンチンオキシダーゼ阻害薬がよく使われてるっぽいですね。フェブリクってやつです。実務実習ではちょいちょいでてました。

カンデサルタンシレキセチルアンジオテンシンⅡAT1受容体遮断薬(ARB)ですね。カンデサルタンのプロドラッグ。ACE阻害薬といっしょに慢性心不全の予後を改善っと。
ARBもACE阻害薬も高血圧症に使いますね。

オザグレル。全国の尾崎さんはオザグレルって呼ばれたことがあるんじゃないかなと思ってます。血小板のトロンボキサンA2(TXA2)合成酵素阻害で血小板凝集抑制ですね。
ちなみにオザグレル塩酸塩水和物は気管支喘息にも適応があるっぽいです。

というわけで、正答は 2、3 です。

理論問題を解いてみる②

第85回 問123
次の薬物-影響を受ける酵素-発現効果のうち、正しいものはどれか。2つ選べ。
薬物影響を受ける酵素発現効果
1
シルデナフィル
ホスホジエステラーゼⅤ
陰茎海綿体弛緩増強
2
ワルファリン
ビタミンKエポキシド還元酵素
血液凝固促進
3
アルテプラーゼ
プラスミン
抗線溶
4
アカルボース
アルドース還元酵素
ソルビトール蓄積阻害
5
硝酸イソソルビド
グアニル酸シクラーゼ
血管拡張

さっきの問題よりは多少優しい気がします。
ホスホジエステラーゼⅢ阻害薬のミルリノン、シロスタゾールなどとホスホジエステラーゼⅤ阻害薬のシルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルなどなどがあるから少し注意は必要なのかもしれないけど。

シルデナフィルホスホジエステラーゼⅤ阻害で、一酸化窒素(NO)を介して、cGMP量増加させる薬ですね。適応症は勃起不全

ワルファリン血液凝固抑制ですね。ビタミンKエポキシド還元酵素って名前をちゃんと知らなかったけど、ビタミンKが絡んでそうな感じはしますね笑
ちゃんと覚えよう。ワルファリンビタミンKエポキシド還元酵素阻害薬です。

アルテプラーゼ
これもちょっと勘違いしやすいところかも。アルテプラーゼ組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)です。
プラスミノーゲン→プラスミン→血栓溶解
この流れのプラスミノーゲン→プラスミンを促進して作用するみたいで。。。
u-PAと比べて出血傾向が起こりにくいってとこも押さえとくといいのかな?

アカルボースα-グルコシダーゼ阻害薬ですね。
アルドース還元酵素阻害薬エパルレスタット!神経細胞内のソルビトール蓄積阻害で末梢神経障害を抑制する薬。(…最近までエパレルスタットだと思ってた笑)
ちなみにβ-グルコシダーゼとα-グルコシダーゼの区別がつきにくくて困ってるって友達に話したら馬鹿にされて泣きそうです。。。
α-グルコシダーゼは小腸上皮細胞に膜酵素として発現している消化酵素(Wikipediaより)で、β-グルコシダーゼ微生物,高等植物,動物の肝臓・腎臓・小腸粘膜,カタツムリ消化液などに広く分布(Wikipediaより)する酵素らしいっす。大腸菌がもってるのはβ-グルコシダーゼだった気がするんだけど…
って調べたら余計にわかんなくなったーーーー!

硝酸イソソルビドはNOになってグアニル酸シクラーゼ活性化して、cGMP増加して血管拡張!

というわけで、正答は 1、5 でした。

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