第100回薬剤師国家試験まであと131日
これが長いのか短いのか。早く終わって欲しいけど、もっと勉強しないとな。
■副交感神経作動薬
副交感神経系の薬だとコリン作動薬と間接型作動薬(コリンエステラーゼ阻害)、抗コリン薬があるってことがとっても大事だ。うん。このうち作動薬は直接型コリン作動薬と間接型コリン作動薬。
■直接型コリン作動薬
アセチルコリンとかベタネコール、カルバコール、メタコリンなどのコリンエステル類。ベタネコールはニコチン様作用ないよ!コリンエステラーゼで分解されないよ。
カルバコールはニコチン様作用あるよ!コリンエステラーゼで分解されないよ。
アセチルコリン、メタコリンはコリンエステラーゼで分解されるよ。
ベタネコールとメタコリンみたいにβ位にメチル基がつくとニコチン様作用が弱くなるらしい。
ベタネコールとカルバコールみたいにアセチル基をカルバモイル基にするとコリンエステラーゼで分解されないよだって。
当然だけどコリンエステラーゼで分解されなければ作用時間は長い!
■間接型コリン作動薬
コリンエステラーゼはアセチルコリン分解酵素(アセチルコリン→コリン+酢酸)だから阻害するとシナプス間隙のアセチルコリン濃度が上昇して副交感神経興奮。コリンエステラーゼはアセチルコリンエステラーゼ(真性)と血漿コリンエステラーゼ(偽性)の2種類。
真性のほうはアセチルコリンのみを分解して、偽性はアセチルコリンのほかにもスキサメトニウム、プロカインとかを分解。
コリンエステラーゼ阻害薬の分類
コリンエステラーゼにはエステル部と陰性部(マイナス荷電部位)があってそれぞれ阻害部位がちがうよ!感覚的にだけど、陰性部は電気的な相互作用だから結合弱め、エステル部は共有結合だから結合強め(水で加水分解されるので可逆的な結合)っていう認識。(作用持続時間のお話)○可逆的コリンエステラーゼ阻害薬
エステル部に結合する:フィゾスチグミン
陰性部に結合する:エドロホニウム
陰性部・エステル部に結合する:ネオスチグミン、ジスチグミン、ピリドスチグミン、アンベノニウム
○非可逆的コリンエステラーゼ阻害薬
エステル部に結合する:有機リン系(サリン、パラチオンなど)
■抗コリン薬
アセチルコリンのムスカリン様作用に拮抗する薬たち代表格は天然物のアトロピン(dl-ヒヨスチアミン)とスコポラミン(組織選択性はないよ)
合成品だといろいろある。
M1受容体:自律神経節、分泌細胞、中枢神経
M2受容体:心臓(遮断で心拍数抑制系を抑制するので頻脈)
M3受容体:平滑筋、外分泌腺(汗腺、唾液腺など)
抗ムスカリン作用でこうなる!
- 散瞳(瞳孔括約筋弛緩)
- 遠視性調節麻痺(毛様体筋弛緩)
- 眼内圧上昇(毛様体筋弛緩からのシュレム管狭小)
- 唾液、汗、胃酸、気道分泌抑制
- 腸・膀胱平滑筋弛緩
- 頻脈(心臓M2受容体遮断→心拍数増加)
アトロピンは散瞳の作用が長いんだけど、ホマトロピン、トロピカミド、シクロペントラートは作用時間短いから診断に用いますよって。
イプラトロピウムとオキシトロピウムはM3受容体遮断で気管支平滑筋弛緩させるお薬。4級アンモニウムだから消化管からは吸収されない。吸入で使用する。
■理論問題解いてみる
第95回 問123アセチルコリンに関する記述のうち、誤っているものはどれか。2つ選べ。
- ムスカリン性アセチルコリンM3受容体を刺激し、血管内皮細胞における一酸化窒素(NO)の産生を促進して血管を弛緩させる。
- ムスカリン性アセチルコリンM2受容体を刺激し、交感神経終末からのノルアドレナリンの遊離を促進する。
- 洞房結節の自動能を抑制して洞性徐脈を起こす。
- アセチル基をカルバモイル基で置換すると、アセチルコリンエステラーゼおよび非特異的コリンエステラーゼによる分解を受けにくくなる。
- ムスカリン性アセチルコリンM1受容体を刺激し、Giタンパク質を介してホスファチジルイノシトール回転を亢進させる。
アセチルコリンはM1、M2、M3受容体刺激作用があるってこと。
血管は平滑筋なのでM3受容体作用が関係してること。
神経終末のM2受容体は自己受容体でアセチルコリン遊離抑制が起こるってこと。
M2受容体刺激で心臓の洞房結節の自動能を抑制するよってこと。
カルバモイル基になると分解されないよってこと。
Giタンパク共役型は抑制ですね。M1受容体はGqタンパク共役型受容体でホスファチジルイノシトール代謝回転亢進させますよっと。
ここらへんがわかってれば解けそうです。
正答は 2、5 でした。
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